焙煎抹茶ができるまで


焙煎抹茶とは?

抹茶の原料であるてん茶を加工する際に、通常の温度より高い温度で乾燥させることで香ばしく抹茶の旨みを感じていただける抹茶に仕上げています。

 焙煎抹茶の誕生秘話

八十八良葉舎はオープン当初より何種類もの上質で希少な抹茶を取り揃えていましたが、もっと一般の方にも分かりやすい抹茶の見分け方ができないか試行錯誤しました。そこで、日本人だけでなく、世界にも共通して認識されている「香ばしさ」に着目しました。日本では焼き魚、世界でもコーヒーやパンにも香ばしい成分があります。そんな食欲をそそる美味しい香りが、抹茶の個性にも含まれていると抹茶の違いが分かりやすのではないかという提案から、抹茶を乾燥する工程で通常よりも高温で作った結果、分かりやすく美味しい焙煎抹茶が誕生しました。また、焙煎することで抹茶の青臭さが抑えられる効果もあります。

そこで、焙煎抹茶が加工される工程を見ていきましょう。

 1.荒茶合組加工

荒茶の状態からふるいにかけて茎と葉に分けていきます。その後、茶期、茶種、産地別に荒茶を合組加工ます。

二番茶、三番茶の場合は、20種類の茶葉でブレンドされ、もが茶という茶葉を揉み込まずに加工した製菓用抹茶や安価な抹茶として販売されます。 

 荒茶とは…茶畑から摘んだ生の葉を蒸して揉みながら乾燥させたもの

2.火入・合組加工(この工程を京都で加工されることで「宇治茶」と認定される。)

火入れにはガスと赤外線の2種類のやり方があります。

ガス(ドラム式):焼いて冷やすことでお馴染みのほうじ茶になります。1時間/100kg

赤外線(段々焙煎機械)150度の鉄板で赤外線を使用して水分を飛ばしていきます。1時間/30kg
香りが立ちやすいため、八十八良葉舎の焙煎抹茶も赤外線で作られています。

3.粉砕・石臼加工

粉末状にする加工も2種類のやり方がありますが、八十八良葉舎では石臼挽きの抹茶を使用しています。

粉砕
粉砕機の中に入っているセラミックボールでてん茶が粉末状になります。
石臼に比べ、素早く、粒度の丸い粉砕加工です。
粉砕する時間によって粒度を調節している。

石臼加工
伝統的で付加価値のついた加工方法です。粉砕機に比べ、取れる量が少ないため、手間賃もかかり、原価も高くなります。粒度は縦長。一番茶のような高級な抹茶は挽きにくく、1時間でたった10グラムしか取れない抹茶もあります。八十八良葉舎では石臼挽きの抹茶を使用しています。   

手間賃の比較

粉砕機 1kg/400
石臼 

1kg/1000

 

4.異物除去・検査

粉末になった抹茶をふるいにかけ、粒度の高いものを除去します。
水分、色、粒度が正しく作られているか検査します。

 

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